設計監理の監理のこと

住宅の監理って・・・
施工者との密な打合せから丁寧な工事がおこなわれます。図面通りの工事がおこなわれているかチェックします。それだけではありません。
住まい手へわかりやすく工事状況の説明を現場でおこない、材料、寸法等の確認しながら納得した住まいづくりを進めていきます。

(実際に工事状況を理解すると、後のメンテナンス時に役に立つのです。図面指示した材料のサンプルを実際に現場で見ながら選んでいく住まいづくりは、ワクワクすると思います。)
実際に建物が出来上がっていく過程で、住まい手、施工者、設計者どうしが確認しながら進めていくので、質の高い住まいが生まれるのです。

工事の中の7つの重要な工程は、建物の基本的性能である構造・防水・断熱を確認し、
写真とコメントで「設計監理報告書」として住まい手へ提示しています。その大切な工程でのチェックとは・
・・
1 [基礎配筋] 〜 設計監理報告書(基礎配筋)サンプル
基礎全体の配置確認。鉄筋の配置(配筋)をチェック。鉄筋の太さ、鉄筋の間隔、重ね継手の長さ、コンクリートのかぶり厚さ、
補強筋の有無、アンカーボルトの位置や本数など、コンクリート打設をおこなったらわかりにくい部分をチェックします。
2 [コンクリート打設] 〜 設計監理報告書(コンクリート打設)サンプル
打設前の清掃状況、コンクリートの打設方法、打設状況、打設時間、納入されたコンクリートの仕様などを確認します。
やり直しが困難な工程ゆえ、注意が必要です。
3[土台敷き]
「基礎パッキン工法」と呼ばれる、基礎コンクリートと土台部分にすき間を空け床下換気する方法が一般的で、

この配置の確認やアンカーボルトの施工状況等も確認。また、この時点で打設されたコンクリートの状態も確認します。
4[構造金物・耐力壁] 〜 設計監理報告書(構造金物・耐力壁)サンプル
構造材の発注前に、プレカット図面で打合せをおこない確認します。現場では、柱や梁の寸法を確認。

柱と梁等を接続する金物の取り付け状況、建物を支える耐力壁、木材の含水率など、
また防蟻処理の状況をチェックします。大きな地震の際に有効になる構造が多い重要なポイントです。
5[外壁防水] 〜 設計監理報告書(防水・断熱)サンプル
住宅のトラブルで最も多いのは雨漏り。 雨漏りが起きないよう、防水の状況をチェックします。 防水の順序と範囲が、大きなポイントになります。
6[断熱材]
住まいの快適性に大きく関わる断熱。断熱材の仕様や、取り付け状況、隙間がないかどうかをチェックします。
7[竣工検査]
施主検査前に全体の最終チェックをおこないます。是正する箇所をなくし、お引き渡しする大切な検査です。

工事が進む過程で、施工者・住まい手と打合せをおこない確認をしていくと、質の高い建物に仕上がっていくのです。・・・
丁寧な作り手は、細かな工事をするために図面をよく読み取り、仕事をおこないます。
そして、多くの職種の作り手(大工や電気屋、設備屋、左官屋・・・)が図面を読み、それぞれの分野で連携しながら工事が進んでいきます。
ここが施工者いわゆる工務店の現場監督の腕の見せ所です。
しかし縮尺の限られた図面からは、住まい手の要望を知った設計者の意図をすべて読み取ることは不可能です。
現場監督との細めな現場打合せが必要になってきます。
作り手だけではありません。住まい手も現場に足を運んで頂きます。
そう、住まいづくりを楽しんでいただきます。