2022-01-06

床・壁(柱)の傾き3/1000、6/1000の基準値って?

インスペクション(建物診断)では、床や壁の仕上げの精度(傾き)を確認し構造的に問題になる可能性を探ります。その時の基準値が3/1000や6/1000の傾斜。実はこの勾配は、住宅の紛争処理の参考として定めた目安のひとつなのです。「住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準(国交省告示)」
この告示は築10年以内の建設住宅性能評価書交付の住宅が適用範囲なのですが、インスペクションでも基準にしているのです。
ほんの少し掘り下げて説明します。

1. 3/1000や6/1000の勾配の根拠は?

・施工誤差の実態調査等で、柱の倒れの平均値が3/1000程度発生していた。
 (木造在来軸組構法による戸建住宅の建て方精度と合理化に関する研究(1991年))

・不同沈下による木造建物への損傷(無筋基礎の0.5ミリ程度等の損傷)が見られる変形角が3/1000~5/1000と考えられるので3/1000程度を損傷の限界とした。
 (小規模建築物基礎設計の手引き(1988年))

というわけで、上2つをたし算した傾きの6/1000以上の傾きは、上の理由だけではない構造部に瑕疵が存する可能性が高いと考えたのです。


2. 瑕疵が存する可能性 って何?
目に見えない構造部分の瑕疵の有無を床や壁仕上げに現れた不具合の状態から把握するのは、限界があります。構造の瑕疵の有無を100%判断することは不可能なのではっきりしない表現になるのですが、詳細な現地調査の必要性を検討する目安と考えてください。


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