2024-10-04

木造住宅の耐震診断、知っていてほしいこと

世田谷区の依頼を受けて、木造住宅の耐震改修の必要があるかどうかを住まい手に伝える耐震診断をおこなっています。
木造の耐震診断はどのように耐震性をチェックしていくかというと・・・
壁や天井など剥がさずに調査する「一般診断法」と「精密診断法」の2つの方法があり、直近での改修工事前提でない場合は一般診断法で診断していきます。
まずは現地調査をおこなって現況を把握し図面化。建物構造の強度やバランス、劣化等を評価し点数をだすなどして判定していきます。この点数=上部構造評点(lw値)の判定は、大地震時での倒壊の危険性の診断として位置づけられ下記の4段階。

1.5以上:倒壊しない  1.0以上〜1.5未満:一応倒壊しない  
0.7以上〜1.0未満:倒壊する可能性がある  0.7未満:倒壊する可能性が高い
※「上部構造」とは建物の基礎よりも上の部分を指します。

非破壊での調査では、目視できる範囲や正確な図面の有無から限られた情報による結果となり誤差が含んでいます。評価している、していない部分を理解することで次に進めることが明確になるでしょう。

また、上部構造評点は大切な指標になりますが、耐震診断は「地盤・基礎」と「上部構造の耐力」に分かれ診断されている点です。
耐震診断は、「地盤・基礎」については地震時に起きる被害の注意事項の記述と「上部構造」の評点の2つに分かれて評価されているのです。
「地盤・基礎」については、地耐力等を確認する地盤調査や基礎の構造計算はおこなわず、立地条件や基礎の形式・状態から評価しています。
点数だけではないことも知っていてください。

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